2024年6月25日(火)企業と住民がフラットな目線でアイデアを出し合う、IDEA OUTPUT [アイデア・アウトプット]を開催しました。
能勢電鉄さんをお招きしたvol.1のトークテーマは「のせでんをみんなで楽しくする方法」。
豊能町やその近郊で活躍する方々、住民の皆さんに多数ご参加いただき、満員状態のシェア図書館でスタートしました。
能勢電鉄さんとは、阪急電鉄主催「EXPO TRAIN 阪急号」に出店した際に、のせでんの風鈴電車の什器をお借りしたことをきっかけに、イベントでの告知協力などを通じて広くご協力いただいています。
おもしろ電車を多数手がけてきた能勢電鉄さん
今回のために特別プレゼン資料をご用意いただきました!感激!
「風鈴電車」をはじめ、ハロウィン電車、毎年長蛇の列の「レールウェイフェスティバル」、婚活イベントまで手掛けてきた能勢電鉄さん。「風鈴以外にも、桜などなんでも車内に吊るせます!」というユニークなアイデアで乗客の皆さんを楽しませてきてくれました。(会終了後に公開された情報では、コロナ禍でおやすみしていた「ビール電車」も復活されるそうですよ!)
地域のプレーヤーが考えたアイデアを発表
登壇者としてご応募いただいた皆さんは、既に豊能地域で活動されているプレーヤーの皆さん。ご自身の活動紹介とともに、能勢電鉄さんへ「電車や駅、沿線を活用して、どんなおもしろいことができるか」プレゼンしていただきました!
とよのわ
トップバッターは「とよのわ」さん。町の資源や人を活かし、支え合い、助け合う、そんなアイディアを応援し、個性豊かな魅力のある豊能町を住民と共に作り上げてきた豊能町の事業者支援事業「トヨノノ応援会」。町の事業としてとしては2021年度をもって幕を閉じましたが、町民が自主的にコミニュティの存続を願い「とよのわ」を立ち上げられました。
今回の提案は「都会に住んでいる人を呼びこんで、自然溢れる豊能町を健康促進の町としてPRしていきたい」という、とよのわ事務局の安東さん。近隣の飲食店の方も巻き込んで「食養生」をテーマに展開していきたい!と熱くプレゼンをしていただきました。
祥雲館
続いては、豊能町で高齢者・障害者の福祉施設を運営されている社会福祉法人豊悠福祉会祥雲館さん。まちづくりにも力をいれて活動されており、施設利用者さんと地域の方が主役のファッションショー「祥雲館TOYONO COLLECTION」や地域の方と語りあう場「笑雲カフェ」などを実施されています。
大阪大学の学生によるアイデアソン「まちラボTOYONO」でもヒアリング先としてご協力いただいた祥雲館さん。大学生のアイデアを応援し、とよのパレードなどの開催で沿線を一緒に盛り上げていきたいとのこと。外国人労働者のスタッフも増えているらしく、吉川周辺で空き家を活用し、寮にできないかというアイデアもいただきました。
トヨノつながるWE!マーケット
続いては、豊能町各地でマルシェを開催し、にぎわいを創出されている「トヨノつながるWE!マーケット」さん。豊能町の一大イベント「花さんぽ」の実行委員会の発起人であり、メンバーも兼任されています。
にぎわいを各地で作り続けておられるトヨノつながるWE!マーケットさんの提案は「はしご駅」。各駅でお酒や食べ物が楽しめる場を開催し、1日乗車券があればどこでも乗り降りが可能にいろんな駅を「はしご」するイベントのご提案。各駅でいろんなスナックのママが生まれたら楽しそう!
夢工房PEACE*HARP
続いては夢工房PEACE*HARPさん。日本で初めて「チターハープ」という楽器を自ら製作した松浦さん。「チターハープ」は、幼児から高齢者、闘病中の方、重度のリウマチ患者さんまで、楽譜が読めなくても演奏経験がなくても演奏できる楽器です。
松浦さんからは、駅を活用した「ストリート・ピースハープ」、電車内で実施する「ワークショップコンサート」、妙見口の待合室では定期的な体験会のほか、竪琴、篠笛、和太鼓などとコラボした和の癒しワークショップを提案いただきました。世代を超えて音楽を楽しめる機会が日常的に生まれたら素敵ですよね。
とよの場
新しい豊能土産「とよのサイダー」を販売されているのは「とよの場」さん。香料・酸味料不使用にこだわった⾃然派のやさしいサイダー。隠し味には”あの”豊能町特産ヤーコンが使われていて、レモン果汁も入ったさわやかな味わいで、豊能町を中心にさまざまな飲食店でも取り扱いされています。
そんな「とよのサイダー」と沿線を活用したアイデアは「のせでんまるごとラベルつながるサイダー」。駅名と路線図がラベリングされたサイダーは、ついつい自分の住んでいる駅を選びたくなる仕掛けに。なんと、すでに手に取れるサンプルも持参されていて、非常にイメージが湧きやすい!鉄道ファンなら他の駅もコンプリートしたくなるかも??
とよのていねい
最後はわたしたち、とよのていねいからの提案をさせていただきました。
「乗り過ごしでデリシャス」では梅田などの都会だけでなく万博も見越して海外のお客さんをのせでんへ呼び込むムーブメント。
豊能をはじめ、近隣地域ではいろんなイベントが連日開催されています。その一方で、都会の人にとっては「遠いな」「電車の便が少なそう」というイメージが付き纏ってしまうローカル線。もっと積極的に&ポジティブに、乗り過ごしや乗り遅れを楽しんでもらえるアイデアを提案しました。
ナイトマーケットのほか、自慢したくなるお持ち帰りBOX、フランス発祥の物語自販機はいまどきのAIを搭載すればコンパクトな実現を目指せます。乗車時間や待ち時間を楽しめるしかけを用意して、皆さんと一緒にムーブメントを作っていけたらなぁと妄想は広がります。
みんなでアイデアをブラッシュアップ
プレゼンタイムの後は、それぞれのアイデアの実現や掛け合わせる方法をみんなで話しあいました。ここでは見学席の方も交えて、ワイワイとアイデアをブラッシュアップ。みんなの得意をこどもが体験できる「習い事電車」や駅とイベント会場をつなぐために「トゥクトゥクを走らせたい」といった意見も。会場の熱気はどんどんヒートアップし、おひらき後も交流タイムが続きました。
公共交通をみんなで守り、楽しみながら暮らそう!
昨年2023年には妙見口線の直通電車の廃止、おなじ年の12月には「妙見の森」が営業終了になり、町民としては寂しいニュースもあるなかで、地域の公共交通を担うだけでなく、いろんな企画で地域を盛り上げ、住民を楽しませてくれている能勢電鉄さん。
「公共交通を守るためにも地域の皆さんの力がかかせない、ぜひ皆さんの力をお借りしたい!」とわたしたちのアイデアに寄り添うように、丁寧に声を聞いてくださった姿が印象的でした。
地域のみんなで知恵を出し合いながら、ローカル線を楽しみながら活用し、一緒に守っていけたらいいなと思います。
実験的に行った第一回ですが、参加くださった面々とみなさんの表情をみるととても手応えを感じています。次回も開催予定ですので、お楽しみに!
ご協力いただいた能勢電鉄さん、ご参加いただいた地域の皆さんありがとうございました!