「こどもが記者になって、豊能町のしごと人たちを取材して回る──そんなラジオ番組を作ってみない?」
この企画はサグるさんとのお話しの中で生まれました。
自分の暮らす町でまだ知らない出会いを楽しもう!
豊能町での働き方を取材し、発信する「とよのしごとLABO-こども取材室-」。
地域ならではの仕事に興味を持つことで、
- 都会への出稼ぎだけでなく、地方展開型の職業の選択がひろがっていること
- インタビューを通じて、人との関わりかい方、自分の考えの伝え方
を学ぶことを目的にしています。
豊能町では立地や交通面の問題で、なかなか東西間のこどもたちが交流する機会が少ないのですが、このイベントを通して、「町内のこどもたちが地区や学年を超えて交流してもらえたらいいな」というサイドストーリーにも実は期待しています!
町外からも注目されている人気スポット「上手工作所」さんへ!
今回は、 2022年11月3日(祝)に上手工作所さんへ伺いました。
上手工作所さんは、木、鉄、真鍮などを使った家具や金物のものづくりを展開、素材そのものを楽しむ住まいの提案をされています。
「上手工作所、行ったことある!」という子たちが多かったのですが、解説を交えながらじっくりショールームを見てまわり、手触りを確かめたり、手に取って重さを体感したり。木工や鉄工の知らなかったエピソードに「へー!」と驚きの声が続々。新たな疑問も次々に浮かんだようで、こどもたちから自由な質問が飛び交いました。
見て・聞いて・触って。お仕事の魅力をじっくり味わう時間
店舗1階では鉄や真鍮を使った金物が並んでいました。実際に触ってみて、冷たさや重さの違いを感じます。
Q.「しんちゅう」ってなんですか?
東野:銅と亜鉛を混ぜ合わせてつくったものが真鍮です。”ちゅう”という字はとても難しいので帰ったらおうちで調べてみて下さい(みんな調べたかな〜??)
2階のショールームでは、ズラリと並ぶオシャレな家具におもわず「わぁー!」という歓声。「こんな部屋にしたい」と妄想を膨らませたり、「買ってほしい」と親に目線でアピールする子も。ショールームの一角にはたくさんの木材別の天板が並んでいました。木材による色の違いや特徴を教えていただき、ザラザラ・ツルツル・ゴツゴツなどの感触や木の香りを楽しみました。
Q.天板って木を縦横どっちに切るの?
東野:縦です。ということは幅はその木の太さになりますね。但し、「三枚はぎ」のようにつぎ合わせて一枚の天板になる商品もあります。ちなみに高いのは1枚板です。
Q.天板にあいてる穴はなんですか?
東野:それは虫が食べた穴だと思います。ウォールナット(くるみの木)はおいしいみたいで、虫たちにも人気です。また、春日大社に生育する杉「春日杉」のような神さまにまつわる貴重な木は絶対に切ることができないため、自然と倒れた倒木だけを使います。そのため、朽ちてできた穴や模様があるんですよ。
ショールームの次は作業場へ。鉄と鉄をくっつける溶接作業を特別に見せていただきました。バチバチという激しい音にカミナリみたいな青い光。初めて目にする光景に大興奮!こどもとおとなも釘付けです。
Q.鉄をくっつけるときはなんで仮面をかぶるんですか?
職人さん:くっつける作業を「溶接」と言って、この作業は火花が飛んでとっても熱いんです。あと目が悪くならないようにかぶります。
子どもたちによる質問ラッシュ。教えて上手工作所さん!
こども取材室のインタビュー内容をほんのすこしだけご紹介。こどもたちに混じっておとなたちも色々とインタビューさせていただきましたよ。
Q.外にある木は何をしてるんですか?(倉庫の外で吹きっさらしになっている木材を見て)
東野:倉庫にしまう前に干しています。お店に届いた時には水分が残っていることが多いので、干して水分をしっかり飛ばすんです。
Q.一番人気のある商品はなんですか?
東野:ショールームでは家具が人気ですが、オンラインストアでは取手などの小さなパーツが人気です。
Q.上手工作所のライバルはどこですか?
東野:ライバルはあまり意識したことがありません。どちらかといえば、他にはない「上手工作所らしさ」を目指しています。
Q.上手さんらしさって何でしょうか?
東野:何でしょうね……。”他ではできないことに挑戦し続けること”だと私は思っています。
(社長さんの思いもいつかお聞きしてみたいですね:筆者)
Q.東野さんがこの仕事に就いたきっかけはなんですか?
東野:もともと別の仕事をしていたけれど、地元である豊能町におもしろい企業ができることがわかり「ここで働きたい!」と思って応募したのがきっかけです。
そのほかにも、目に映る珍しいアレコレから生まれる素朴な疑問の数々に丁寧にお答えいただきました。ありがとうございました!
自分の言葉で伝える「ラジオ放送」
最後はもう一つのお楽しみ、ラジオ収録。
ふりかえりシートにそって、今日見てきたこと・学んだことなどをまとめていきます。自分だったらイヤだな……難しそうだな……と思ったことも、大事な気付き。自分だけのラジオネームを考えて、ひとりずつ発言してもらいました。ドキドキしながらもしっかりと自分の言葉で伝えてくれましたよ。
取材先を募集しています。
最後はみんなで記念撮影!ドキドキしていたこどもたちも、遠足気分で体験し思いを共有したからか、最後はすっかり打ち解けて、笑顔で「またね」と言ってお別れしました。
こども取材室は回数を重ねていくことでたくさんのお仕事を知る機会が増え、質問やラジオ放送での発言に自信を持つこと、地区や学年を超えたこどもたち同士の交流や、大人との出会いに繋がります。
今後も不定期ではありますが、取材先を募集しております。「取材に来てもいいよ」という事業所の方はぜひお問い合わせください。
お問い合わせ:toyono.teinei+saguru@gmail.com
最後に上手工作所さん。たくさんの場所をご案内いただき、見どころたっぷりで時間が足りないくらいでした!貴重なお話を聞かせて頂き、ありがとうございました!